ビヨンセ、ビリー・アイリッシュ、セレーナ・ゴメス、トラヴィス・ケルシーは、それぞれがスターダムにのし上がる過程で4人の女性たちに長年支えられてきた。それはエージェントでもマネージャーでも広報担当者でもなく、母親だ。

　現地時間2024年10月3日に公開された、米グラマーの＜ウィメン・オブ・ザ・イヤー＞の新しいカバー・ストーリーで、ティナ・ノウルズ、マギー・ベアード、マンディ・ティフィー、そしてドナ・ケルシーの4人がスポットライトを浴びる貴重な瞬間を得た。表紙で揃ってポーズを取っている4人はグループ・ディスカッションで、何千人もの観客の前でパフォーマンスするのを見守ることから、ファンやパパラッチに追いかけられずに制限なく行動できないことまで、世界的に有名になった子どもたちの親としての良い面と悪い面について語った。

　ティナ（ビヨンセとソランジュの母）とマンディ（セレーナの母）は、娘たちが10代で有名になったにもかかわらず、高慢にならないよう気をつけていたことについて意見が一致した。ティナは、「“ちょっと、彼女たちは自分のスーツケースは自分で持てますから”と私がなった瞬間はありましたね。“人の目を見て話しなさい、挨拶しなさい。高慢になってはいけない。それはここでは通用しない”と。子どもたちにはそういうことを教えなければなりません。なぜなら、誰もがあの子たちのために何でもしてあげようとし、時にはゴマをすろうとまでしますから、私は、“ノー、ノー、ノー、あなたは体が不自由なわけじゃないでしょ”と（言い聞かせていた）」と振り返った。

　マンディはセレーナについても同様の話をした。「彼女が（楽屋の）トレーラーから出ると傘があって、誰かが彼女のために傘をさしてくれていて、さらには食べ物やいろんなものを運んできてくれるんです。私は、“彼女は自分の傘くらい自分でさせます”と言いました。自分の車のガソリンを入れる方法も学ばなきゃ。まずは一人前の人間にならないと」と彼女は述べている。

　ビリーと兄でプロデューサーのフィニアスの母であるマギーと、息子二人がNFLのスター選手であるドナは、名声を得る前の家庭生活について語る際に共通点を見出していた。「私と夫は労働階級の俳優です」とマギーは述べ、「私たちは細々と生計を立てていて、子どもたちと過ごす時間がたくさんあり、それは素晴らしいことでした。でも業界は主に私たちのような人々、あるいは私たちのようでさえなく、それすらできない人々で構成されています。ですから、これらすべてのこと（スターダム）が子どもたちに起こった時、私たちはそれを経験したことがなかったんです」と話している。

　自身が俳優であることが判明した際のインターネットの過去の反応について、マギーは、「“ああ、ビリーって2世（タレント）なんだ”と言われましたけれど、私は、“健康保険を失うところだったから‘フレンズ’のエピソードをもらえたことを知ってました？”と思っていましたね」と述べている。

　「私はいくつかの州にある銀行で商業銀行家をしていました」とドナは言う。彼女は、元夫のエド・ケルシーとの間に、カンザスシティ・チーフスのタイトエンドであるトラヴィスと、フィラデルフィア・イーグルスのセンターだった元選手のジェイソンがいる。「私は家族の大黒柱でした。私と夫は、自分たちの結婚生活がうまくいっていないことは知っていましたが、子どもたちのために一緒にいました。私たちの関係はとても友好的でしたからそうすることができましたし、（息子たちの）生活が可能な限り通常どおりであることを確実にすることができました」と彼女は振り返った。

　トラヴィス・ケルシーは現在、主にテイラー・スウィフトとのロマンスのおかげで世界中から注目が集まっている。ビヨンセ、セレーナ、そしてビリーも相変わらず絶好調で、ビヨンセは最新アルバム『カウボーイ・カーター』が米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”で首位を獲得し、【グラミー賞】に向けた話題をさらっている。女優業やプロデューサー業のほかにレア・ビューティーの創設者でもあるセレーナは最近、ビリオネアの仲間入りを果たした。そして、ビリーは週末に世界規模のアリーナ・ツアーを開始している。

　グラマーのカバー・ストーリーが公開された後、セレーナは自身のインスタグラム・ストーリーズで記事をシェアし、「おめでとうママ」と綴った。